錦織圭、フェデラーと死闘も、もう「善戦を評価される立場」ではない (4ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi


 2017年は、マイケル・チャンコーチと4年目のシーズンとなる。錦織をグランドスラムチャンピオンに導けるかどうか、コーチとしての手腕も問われる。

「個人的にはここ3年間、圭の進化を見てこられたのはよかった。コーチとして、選手がよりよくなるように導いてきたつもりです。今年は過去3年以上に、より大きな結果を見ることができたらと思っています。圭はハードワークをしているし、正しい方向に進んでいるでしょう。圭にはグランドスラムタイトルを獲れる可能性があります。それを見届けたいですね」

 ボッティーニコーチも、錦織のビッグタイトルを期待しながら新しいシーズンに臨んでいる。

「グランドスラムの優勝は毎年変わらない目標です。すべての面で向上しなければいけません。2週間大会の最後まで、毎試合集中して戦わないといけません。少しずつでも、すべてが成長することで、2週間最後まで戦うことができるのです。それが起こることを望んでいます。(マスターズ1000初優勝やグランドスラム初制覇といった)大きなチャンスが来ると思います。ここ数年、確実に近づいていますから。今年は何とかマスターズタイトルを獲りたいですね」

 そして、錦織自身も「自分がやれることを精一杯やって、いつかタイトルに近づけるように頑張りたいと思います」と締め括った。自身の可能性と力を信じ、フェデラーからの敗戦を糧にして歩みを進めなければならない。

■テニス 記事一覧>>

4 / 4

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る