錦織圭、松山英樹との対談でチクリ。
「僕はリオで待っていたのに...」

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki
  • (C)フジテレビ●写真

 もっとも、松山をも驚かせたほどに移動と試合続きのテニスでは、現実的にはシーズン中に技術面の抜本的な改善に取り組んだり、新たな用具を試すことは難しい。それだけに、テニス選手たちが重要視するのが、12月に迎えるわずか数週間のオフ。この間にトレーニングや技術的な見直しを行ない、いかに心技体を調整できるかが、新たなシーズンを戦ううえでのカギになる。

 今年も錦織は例年どおり、12月にはアメリカに戻り、カリフォルニアとフロリダで練習とトレーニングの日々を送る。渡米前には、来るマイケル・チャン・コーチとの練習に想いを馳せ、「無表情での球出しがずっと続くので......耐えるしかない」と苦笑いを浮かべもしたが、「今年課題にしていた点や、まだまだ不安なショットはたくさんあるので、それらを重点的に見直していく」と目的を明確化した。

 さらに、現在世界ランキング5位の錦織には、新シーズンでいいスタートを切り、到達したい確固たる地点がある。それが、ランキング4位以上――。今よりランキングをひとつ上げて、グランドスラムでも第4シード以上となれば、準決勝までは世界1位のアンディ・マリー(イギリス)や2位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)と当たらなくて済む。

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