錦織圭、松山英樹との対談でチクリ。「僕はリオで待っていたのに...」 (2ページ目)

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki
  • (C)フジテレビ●写真

 錦織の出現以降、日本男子テニス界からは彼の背を追う選手が次々と登場し、グランドスラムにも錦織以外に2~3名の日本人選手が出場することは珍しくなくなった。それでも、頂点に肉薄する彼が身を置く孤高な領域を知る選手は、他にはいない。その自分と似た境遇や哲学を嗅ぎ取った存在こそが、テニスと同様に究極の個人競技であるゴルフの世界で、身ひとつで戦う松山だったのだろう。

 その松山と実際に出会い、話したことで、錦織にはいくつかの新鮮な驚きや発見があったという。

「ツアーの時期がゴルフとテニスは似ている。ゴルフもこれだけシーズンが長いんだ」というのが発見であり、同時に改めて感じる共通点。とはいえ松山のほうも、「スケジュール的には似てますが、『テニスってこんなに海外転戦しているんだ!?』って。ゴルフの転戦や移動がしんどいと思っていましたが、しんどいと言っていられないなと思いました」と、驚きを隠せない様子だった。

 一方、錦織が驚かされたのが、松山がシーズン中にも改善を目指し、ドライバーとフォームの変更に踏み切っていたという事実。「僕はシーズン中にラケットを変えたことは一度もない。そんな勇気はない」と、松山の探究心と向上心に胸を打たれたようである。

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