錦織圭、楽天OPを無念のリタイア。ツアーファイナルズへの影響は? (2ページ目)

  • 神 仁司●文 text by Ko Hitoshi
  • photo by AFLO


「どのショットで痛めたかわからないけど、ポイントが終わった瞬間から痛みが急に出始めた。徐々にきたわけではなく、最後のポイントのどこかのショットで痛めてしまったので、それだけが心配」

 その最後のポイントで、錦織はバックハンドクロスリターン、クロスへのバックハンドグラウンドストローク、フォアハンドのドロップショット、クロスへのバックハンドロブを打っており、この4つのショットのどこかで痛めたことになる。

 痛み止めの薬を飲んでプレーを続行するものの、錦織の4-3、第8ゲーム15-30の時点で途中棄権を申し出て、無念のリタイア。5年連続の準々決勝進出とはならなかった。

「さっきまで調子がよくて、3-0までいって、まだ悔しいという思いがそこまでなく、まだ信じられないというか、急にきた痛みだったので、まだ受け止められていない自分と、来週どうなるんだろうという不安が今はある」

 錦織は大会前に休養をとり、疲労の回復をはかってから、トレーニングをしたので、「体調としては、ほぼバッチシの状態だった」と振り返る。準備万端で臨んだ母国の大会だっただけに、第1シードの責任を果たせなかったことに落胆は隠せなかった。

「大事なジャパンオープンで、リタイアという最悪な結果になってしまった。いろんな気持ちが......やっぱり申し訳ない気持ちもあります」

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