第1シードの錦織圭。楽天オープンを
制してロンドンへの切符をつかむ

  • 神 仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi

「疲れはどうしても溜まっていました。アメリカにいる方が気はラクですし、休まる気持ちはあったけど、日本でしっかり休養を取った。精神的にはリフレッシュできた。今週しっかり練習して、いいトレーニングもできた。必然的に体も強くなっていると思います」

 当初ジャパンオープンで、錦織にとって一番の強敵になるはずだったディフェンディングチャンピオンのスタン・ワウリンカ(3位、スイス)は、大会直前に背中のケガで急きょ出場を取りやめた。さらに、今まで錦織が一度も勝てていないファン マルチン・デルポトロ(64位、アルゼンチン)は、ワイルドカード(大会推薦枠)を受けて出場予定だったが、体調不良でキャンセルとなった。

「デルポがいないのはちょっと助かりましたけど」と錦織が思わず表情を崩す場面も見られたが、ATPツアーのグレード500の大会だけあって、ガエル・モンフィス(8位、フランス)、トーマス・ベルディヒ(9位、チェコ)、マリン・チリッチ(11位、クロアチア)、ダビド・ゴフィン(14位、ベルギー)、ニック・キリオス(15位、オーストラリア)など、今シーズン好調な選手達が東京に集う。

「やっぱり500になると、トップ10、20、30の選手ばかりなので、1回戦からタフなドローになることもあり、タフな大会には変わりない。250の大会より緊張感があって、決勝まで先を見て戦うというのはなかなか難しいので、1試合ずつ戦いたい」(錦織)

 初戦はニコラス・アルマグロ(48位、スペイン)に決まった。その後の対戦相手をランク順で想定すると、2回戦でマルティン・クリザン(33位、ロシア)、準々決勝で第5シードのゴフィン、準決勝で第4シードのチリッチと当たる。

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