ポスト・セリーナは大坂なおみ?
全米OPベスト32の将来性

  • 神 仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi


 フェドカップ日本代表監督の土橋登志久氏は「サーブが非常に安定してきたし、確実に伸びてきている。大舞台に強いのを証明している」と評価したが、もはや大坂にとって、3回戦という結果は満足できなくなっている。

 大坂はUSオープンでランキングポイント130点を獲得して、WTAランキングが自己最高の63位前後に上昇する見込みで、今年の目標である世界のトップ50入りはもう目前だ。さらに上を目指すために、吉川コーチは次のような課題を挙げる。

「本人のポテンシャルからすれば、驚く結果ではありません。彼女が実力を発揮すれば、これ以上の結果を常に狙える選手です。あとは自分のポイントが欲しい時にファーストでもセカンドでも、よりサーブから確実にポイントを取れる自分の形がないとダメです」

「これからなおみが、たくさんの試合に勝つのは疑いのないことです」と、大坂のポテンシャルを肌で感じたキーズは予想する。セリーナ・ウイリアムズの次代を担う若い女王候補がまだ定まらない現在のワールド女子テニス界。新たな時代を先頭に立って切り開くのは、2万3771人を収容する世界最大のアーサー・アッシュスタジアムでの初めてのプレーを「正直楽しい」と語った大坂なおみなのかもしれない。そう感じさせるニューヨークでの18歳の活躍だった。

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