錦織圭、身長211cm大男の攻略は自身のファーストサーブがカギ (2ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi


 今回のUSオープン4回戦進出により、2016年シーズンのグランドスラムで、錦織はすべてベスト16以上に進出した。彼のキャリアでは初めてのことだ。

 しかし、今回のUSオープン第1週の3試合をすべて4セットで勝利した錦織は、「ベストな試合は、この3試合でまだないですし、特にここ2試合は苦しい展開もあった」と、いまひとつすっきりしない様子だった。負けるかもしれないという思いが、3試合とも頭をかすめることがあったという。

「このままいくと負けるだろうなと、最悪の展開はいつも想定しながらプレーはしている。それがいいのか悪いのかわからないけど......」

 錦織はパニックに陥らないように細心の注意を払い、なるべくポジティブに考えようとはしている。そして、グランドスラム第2週目に向けて修正すべき点があることを認識し、気を引き締める。

「テニス自体がそこまで悪いわけではないですけど、細かい部分を直さないと格上の選手には到底勝てないでしょう」

 特に懸念材料となっているのがファーストサーブの確率。1回戦が55%、2回戦が56%、3回戦が46%と調子が上がってこない。

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