全仏初勝利のダニエル太郎が語る「27歳で迎える東京五輪」 (4ページ目)

  • 内田暁●取材・文・写真 text & photo by Uchida Akatsuki

――スペインでは、そういうことはないのですか?

ダニエル 全然ないです。スペイン人って全然、ミーハーじゃないので。練習を観に来てサインを頼むなんて、(ダビド・)フェレール(同じアカデミーに所属する現在世界ランキング11位)にもしないので。

――ファンのこと以外にも、日本人が他の国の人と違うなと思うところはありますか?

ダニエル ありますね。日本人は時間に遅れないし、街とかも清潔だし。何かをやるときにしっかり準備をしているというのも、すごくよいところだなって感じます。ただ、日本人はあんまり英語とかを話さないので、海外の人から「シャイで話さない」と見られていて。だから外国人とも、もっとコネクションできていけばいいと思うんですけど......。

 どの国にも良いところと悪いところがあるけれど、最近は特にインターネットとかがあるから、国自体のキャラクターは失われてきていると思います。たとえば、センシティブ(繊細)な人はそういう人なわけで、国は関係ないだろうし。グローバルな感じになってきていると思います。「この国の人だからこう」というわけではないと思います。

――さすが、グローバルなダニエル選手ならではの言葉ですね(笑)。では試合のときは、何語のどんな言葉で応援してほしいですか?

ダニエル 英語が一番、嬉しいですね。普段、英語で応援されることがあまりないから。コーチはスペイン語だし、日本人の観客からは「がんばって」と言ってもらえるんですが......「がんばって」って、あんまりパンチがないなって思うんです(笑)。もっと強い言葉がないかなって。英語で、「カモン」とかがいいですね。

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