全仏オープン開幕! 錦織圭はグランドスラム制覇へ「ピーキング」 (3ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi

 そして、準々決勝では第2シードのアンディ・マリー(2位、イギリス)で、錦織の1勝6敗。3月のデビスカップでは、4時間54分におよぶ5セットの激闘の末、錦織が敗れて、マリーに3連敗となった。準決勝では、ディフェンディングチャンピオンで、第3シードのスタン・バブリンカ(4位、スイス)で、錦織の1勝3敗だ。

 キャリアベストといえるクレーシーズンを過ごしてきた錦織は、その好調を全仏につなげたいと考える。

「それはもちろんあると思います。例年以上にクレーで出来が良かった。ローマでも結果と(内容も)いいテニスができたのは自信になったので、自然といい形でここ(全仏)に入ることができました。ちょっと体力面で心配な部分がローマでもありましたけど、(今は)大丈夫そうなので、このグランドスラムでしっかり戦い抜けることを目標にやりたいですね」

 約2年間トップ10に定着し、さらなる高みを目指す錦織にとって、テニスの調子をグランドスラムでピークにもっていけるかどうかが、活躍のカギになる。

 以前のフェデラーやラファエル・ナダル(5位)、現在の王者ジョコビッチは、グランドスラムに照準を合わせ、そこで最高のプレーを実践できたからこそ、数々の栄冠を手にすることができたのだ。

 グランドスラム初制覇を目指す26歳の錦織が、今回の全仏でどのようにピークを持っていくのか注目したい。

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