錦織圭、マイアミOP準優勝。王者ジョコビッチに勝つ術はあるのか (2ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi

 錦織はストローク戦で攻撃的に打っても、ロングラリーに持ち込んでも、自分のミスによって突破口を見いだせず、最大の武器であるフォアハンドストロークも自分のリズムで打つことができなくなった。

「本当はもうちょっと攻撃的にいきたかったですね。セカンドセットは少し作戦を変えて、攻めていこうと思っていましたけど、風もあり、なかなか思うようにボールが打てなかった。ロングラリーになった時に、ほとんどポイントを落としていたので、打たない方がいいのか、(攻めて)打った方がいいのか、わからなくなって、それがすごく難しかった」(錦織)

 第2セット第7ゲームで錦織がプレー中に左ひざを痛め、メディカルタイムをとったが、もはや、その時点で錦織に挽回する力は残されていなかった。錦織のファーストサーブの確率は51%にとどまり、ジョコビッチのリターンにプレッシャーを感じたため、セカンドサーブのポイント獲得率も44%とふるわなかった。

 ジョコビッチは、マイアミ大会でアンドレ・アガシと最多タイとなる6回目の優勝を飾ると同時に、マスターズ1000タイトルが28個目となり、ラファエル・ナダルを抜いて史上1位を記録。改めて世界ナンバーワンの力を誇示した。

「(決勝は)マイアミでのベストパフォーマンスだった。とてもうれしいし、成し遂げたことを誇りに思う。記録を作り、歴史に自分の名前を残せた。本当に驚きだ。さらに記録を伸ばせるといい」(ジョコビッチ)

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