全豪OP1回戦快勝! 錦織圭がもたらす日本テニスへの福音 (2ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi

 今回の全豪では錦織以外に、ダニエル太郎(99位)とワイルドカード選手権で優勝した西岡良仁(117位)が本戦ストレートインした。さらに、予選から勝ち上がった伊藤竜馬(125位)と杉田祐一(124位)も含めて、5人の日本男子がメインドローに名を連ねた。全豪では1975年以来41年ぶりで、グランドスラムでは2015年ローランギャロス(全仏)以来の最多タイとなった。ATPツアーでトップ10に定着して活躍する錦織が、日本男子テニスを牽引してきた効果がもたらした福音といっていい。

 デビスカップ日本代表監督の植田実氏は、チームで一緒に戦いながら錦織効果を肌で感じている一人だ。

「選手たち同士で、本戦に上がれるんだという気持ちが伝わってくるんだと思います。みんなの力が発揮できれば、この位置にいられるのだということを証明してくれていますね。そして、錦織の頑張りを見て、意識をもっと高く持たなきゃと、みんなが明らかに変わった」

 また、元デビスカップ日本代表監督で、現在、日本オリンピック委員会の選手強化副本部長を務める福井烈氏は錦織効果がさらに波及することを望んでいる。

「頼もしいかぎりです。錦織が活躍した効果はもちろんあるでしょう。5人がもっといいテニスをすれば、さらに若い選手にもいい影響が出てくると思います。5人といわず、これからがスタートです」

 そして、錦織も、今後日本男子選手がさらにレベルアップすることを願っている。

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