錦織圭、ツアーファイナルズでフェデラーと今季初対戦はあるか!? (2ページ目)

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki   photo by AFLO

 このツアーファイナルズが他の大会と異なる点はいくつかあるが、なかでも大きいのが、大会フォーマットだ。通常のツアーの大会は勝ち抜き形式のトーナメントだが、ツアーファイナルズではまず、ランキングに応じて8人の選手が4人ずつの2グループに分けられ、総当たり戦(ラウンドロビン)を行なう。そして、各グループの上位2選手が準決勝に進出し、以降はトーナメント形式で頂点が争われる。

 このような変化は、テニスプレーヤーにとって、意外に適応が難しいもののようだ。彼らは日ごろ、負ければその敗戦を悔やみ、時にはしばし落ち込み反省し、そして次の大会に向けて心をリセットする。だが、総当たり形式の場合は、敗れても大会は続き、すぐに次の試合に向けて気持ちを切り替えなくてはならない。

 たとえ勝利しても......あるいは敗れても、次の試合の出来が準決勝進出を左右する場合もある。昨年の錦織は、2試合目でロジャー・フェデラー(スイス)に敗れた後、「次に向けて気持ちを切り替えないと......」とその難しさに触れながらも、2日後の試合で快勝し、準決勝の席を地力で勝ち取った。同じグループに誰が入るか、そしてどのような順番で対戦していくのか――。そのあたりも、選手の動向や心理面に微妙な影響を及ぼしそうだ。

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