「トップ10キープには満足」。錦織圭、未知のトップ3を目指して (3ページ目)

  • 神仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi

 また、ツアー最終戦の出場争いをしていることと並んで、錦織の安定した成績を示している事柄がもう一つある。錦織は、昨年9月にUSオープンで準優勝した直後に、ATPランキング8位になって以来、1年以上ずっとトップ10から落ちたことがない。しかも自己最高の4位を記録し、世界のトッププレーヤーとしての証しを維持し続けている。

「それが、一番自分もうれしいところというか、満足しているところです。1年前にトップ10に入って、トップ10をキープできるかなという思いがずっとあった。今年はたぶんトップ10をキープできると思いますし、だいぶ自分の実力も定着してきているかなというのを、みんなに見せられているかなと思う。またワンステップ、ツーステップ登っていくのが、これからの課題です。ここまでトップ10にしっかり定着できているのは、すごく大きな進歩だと思います」

 今後錦織は、マスターズ1000・上海、バーゼル(スイス)、マスターズ1000・パリと、残すところ3大会でツアーファイナルズの出場権を確保しなければならない。そして、まだ到達したことのない世界のトップ3に食い込むべく、さらなる進化を遂げていかなければならない。

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