マイアミ大会ベスト8敗退も、錦織圭が自ら驚く進化とは? (3ページ目)

  • 神仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi

 普段ランキングのことを考えないようにしている錦織だが、今後4位をキープして、マスターズ1000大会やグランドスラムで第4シードを確保できれば、今季好調のノバク・ジョコビッチ(1位)やロジャー・フェデラー(2位)との対戦を準決勝まで回避できる。これは、大きな大会で優勝を目指す錦織にとって間違いなくアドバンテージになる。

 ダンテ・ボッティーニコーチは、錦織の4位について次のように語っている。

「(4位になることは)とてもよかったです。僕とマイケル(・チャン)と一緒に、圭はハードなトレーニングをやってきましたから。だけど、圭はまだそんなに喜んでいない。僕も、圭はさらに上を目指せるしもっと良くなると思う。これからも少しずつ、ですね」

 マイケル・チャンコーチも、錦織をさらなる高みへ導くことに意欲的だ。

「さらに上へ向かって、圭を引き続き奮い立たせ、年間をとおして身体を健康な状態で維持させたい。そして、彼の体調やテニスの調子に気をつけながら、より大きな目標を実現させたい」

 4月からは、ヨーロッパでクレーコートシーズンが始まる。錦織は昨年、ATPバルセロナ大会でクレーの初タイトルを獲得し、マスターズ1000・マドリード大会で準優勝。そこで初のトップ10入りをする躍進を遂げたため、ディフェンドすべきランキングポイントが多い。

「(クレーでは)また違ったテニスになりますけど、昨年のプレーを思い出して、またいい結果を出せたらいいですね」(錦織)

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