「優勝の可能性はある」。錦織圭とマイアミの相性がいい理由 (3ページ目)

  • 神仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi

 また、昨年はマイアミに来なかったチャンコーチだが、今年は試合前の錦織の練習を見守っていた。

「圭はいいプレーをしていると思う。ここでいい試合ができるといいね。(第4シードは)必ずしもアドバンテージになるとは言えません。インディアンウェルズでは第5シードだったけど、ベスト8にいけなかった。つまるところ、ドローのセクションにどういった選手がいるかによる。1試合ずつ戦うしかない」(チャンコーチ)

 2015年シーズン、錦織はメンフィス大会で優勝を飾り、アカプルコ大会では準優勝。一時、自己最高のATPランキング4位に到達した(現在は5位)。

「まだまだ満足はしていないですけど、順調に来ていると思います。悪くないスタートを切れている」--そう語った錦織は、世界トップ5のポジションが、ようやくしっくりきているようだ。

「メンフィスぐらいまで、自分のランキングに居心地の悪さを感じていましたけど、時間がたつにつれて、自然と慣れてきたり、(ランキングのことを)考えなくなってきました。初心に戻れているように感じます。プレッシャーはなくなってきた」

 錦織が、今シーズンの目標の一つに掲げているマスターズ1000大会の初優勝を、相性のいいマイアミでできるかどうかが注目される。現在の錦織の実力なら、優勝候補の一角だ。

「マスターズの優勝は、やっぱりまだまだ大変だなというイメージが大きいですけど、マイアミでは、いいプレーが自然とできていると思うので、可能性はあると思います」

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