錦織圭を支える「最強バックハンド」の今と昔 (5ページ目)

  • 内田暁●構成 text by Uchida Akatsuki   photo by AFLO

 試合後の錦織は、会心の勝利を喜ぶというより、「相手はミスが多かった」「相手は良いプレイではなかったと思う」と、どこか拍子抜けしたような表情を見せていた。

 確かに、それは事実だろう。だが、強風という難しい環境の中で発揮した、錦織の「考えながら」のテニスが相手の力を封じ込めたのも、また事実だ。

「相手のバックを攻める」プランを完遂した強者の勝利。それは、少年の日から続く成長の旅路であり、ここから先に続いていく、頂上への足がかりである。

5 / 5

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る