「ポスト錦織圭」。期待の10代、西岡良仁と中川直樹 (4ページ目)

  • 神仁司●取材・文 text by Ko Hitoshi photo by Ko Hitoshi

 中川は錦織とほとんど同じ経歴をたどっているため、比較されがちだ。それについて聞かれると、「自分のペースで頑張ろうと思います。同じ道を歩んでいるのはすごくいいことだけど、最終的には抜きたい」と、非常に頼もしい答えが返ってきた。

 プロ1年目の中川は、アメリカで開催されるフューチャーズ大会を中心に転戦し、結果次第でひとつ上のレベルであるチャレンジャー大会にも挑戦していく予定だ。

 ATPツアーでの活躍を目指す西岡と中川にとって、錦織という最高のお手本が存在することは、なによりの励みになるはずだ。これまでの日本男子の若手選手は、世界のツアーで活躍したいと願っても、本当にそれができるのか疑心暗鬼になることがほとんどだった。だが今は、錦織がトップで活躍しており、より具体的な目標を持つことができるようになった。それは、西岡にも中川にもいい影響を与えているはずだ。

 西岡と中川という逸材が順調に成長していけば、数年後、日本男子テニス界にかつてない黄金時代が訪れるかもしれない。

4 / 4

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る