「ポスト錦織圭」。期待の10代、西岡良仁と中川直樹 (2ページ目)

  • 神仁司●取材・文 text by Ko Hitoshi photo by Ko Hitoshi

 身長171cm、体重63キロと小柄な西岡は左利き。ボールに食らいついて粘り、カウンターショットでポイントを奪うプレースタイルだ。貪欲に転戦を続けるなか、14年USオープンでは、予選から勝ち上がってグランドスラムデビューを飾っている。

そこで西岡は、「100位台の選手にも、しっかりプレーすれば勝てる。ディフェンスを崩さずに、アグレッシブにプレーできるようになった」と自信を深め、その後、ツアー下部のチャレンジャー大会(上海)で初優勝して、167位までランキングを上昇させた。

 また、西岡は14年9月の仁川アジア大会の団体で銅メダルを獲得。さらに、シングルスでは、1974年テヘラン大会での坂井利郎以来40年ぶりとなる金メダルに輝いた。

「40年ぶりというのは、試合が終わるまで知りませんでした。自分のベストのプレーができてうれしかった。チャレンジャー精神でトライしていった」

 そして、15年シーズンに入ってランキングが154位となった西岡は、着実にステップアップを続けている。2月第3週のATPデルレイビーチ大会(アメリカ)では、予選から勝ち上がってツアーデビューを果たすと、ツアー本戦初勝利を飾り、そのまま勢いに乗ってベスト8に進出。19歳でのツアーベスト8は、西岡にとって大きな手応えになったはずで、いよいよトップ100入りが見えてきている。

 その西岡に続く注目の若手が、中川直樹。ATPランキング922位で、15年1月にプロ転向したばかりの18歳だ。

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