神尾米が語る錦織圭「2015年は大変な1年になる」 (4ページ目)

  • 内田暁●構成 text by Uchida Akatsuki photo by AFLO

 海外の選手とどう戦うのか、そのためにはここまで気持ちが強くないと勝てないのか……ということも、伊達さんから学びました。それはすごく勉強になったし、勇気をたくさんもらいましたね。ですので、他の日本人選手たちも錦織選手の背中を見て、「彼があそこまでできるなら自分も!」と奮起してほしいです。「彼はアメリカに行っていたから特別」みたいに思わないで、しっかりと学びとってほしいですし、今、そんな空気になりつつあると感じています。

 今後、錦織選手以外にも、常にグランドスラムの2回戦や3回戦に日本人が進出しているような状況になると、世界が日本を見る目も変わってくると思います。IMGアカデミーに行っていた西岡良仁選手や、スペインを拠点にしているダニエル太郎選手などの若手に加え、添田豪選手や伊藤竜馬選手など日本で育っている選手たちにも、もっと頑張ってほしいです。そうなれば、さらにいろんな可能性が示せますし、世界からも、「日本で今、何が起きているの?」と思ってもらえるようになる。そういう来年になれば嬉しいですよね。


【profile】
神尾米(かみお・よね)
1971年11月22日、神奈川県横浜市生まれ。母の影響で10歳からテニスを始め、東海大学付属相模高校卒業後の1990年にプロ転向。1992年の全豪オープンを皮切りにグランドスラムで活躍。1995年にはWTAツアーランキング24位まで登りつめるが、肩の故障により1997年2月の全日本室内テニス選手権の優勝を最後に25歳の若さで引退。現在はブリヂストンスポーツのイベントで全国を回るかたわら、プロ選手やジュニアの育成に携わっている。WOWOW解説者。

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