ツアーファイナルズ展望。数字で見る錦織圭の可能性

  • 神 仁司●取材・文 text by Ko Hitoshi photo by Ko Hitoshi

 錦織対フェデラーは、過去2勝2敗、今季1勝1敗で、マイアミでフェデラーから2度目の勝利を挙げた。対マリーは、錦織の0勝3敗、今季の対戦はなかった。対ラオニッチは錦織の4勝1敗、今季は錦織の3勝1敗で、USオープン4回戦やジャパンオープン決勝での激闘を錦織が制したのは記憶に新しい。

 Bグループは実力が拮抗していて、錦織にとって非常にタフではあるが、今シーズン著しく成長した錦織なら、突破するチャンスを見出せるはずだ。

 錦織は、大会初日の11月9日のデーセッション、シングルスのオープニングマッチで、地元イギリスの英雄・マリーと対戦する。

「マリーはサーブが良く、ストロークがしっかりしているので、攻撃的というより、どちらかというと守備がうまい選手。そこを崩していきたい。(自分の)サーブをキープするのがキーになる」(錦織)

「もちろんタフな試合になるだろう。圭は、今シーズンすごくレベルアップした。彼のゲーム内容も、ランキングも上がった」(マリー)

 その後、錦織は、一日おきに11日と13日にプレーするが、RR第2戦は、初戦の勝者同士と敗者同士の組み合わせになる。

「高揚感は他の大会以上にある。トップの8人しかいないという雰囲気が、グランドスラムと違う感触。メンタル面でしっかり準備しないと雰囲気に飲まれてしまうと思う。緊張は出てくると思いますけど、それに打ち勝つことがファーストステップ」

 こう語る錦織が、ツアーファイナルズの独特の雰囲気の中で、RRの大事な初戦を制することができるかどうか注目だ。

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