錦織圭、今季最後の目標・ツアーファイナルズ出場なるか? (3ページ目)

  • 神仁司●取材・文 text by Ko Hitoshi photo by Ko Hitoshi

「(優勝して)自分の壁をひとつ破れたなという嬉しさが込み上げてきました。自分がネガティブになるところを、ポジティブに変えて、自分に勝てた。それが一番嬉しかった」

 今回の優勝によって、錦織のATPランキングは4435点で、自己最高の6位に上昇。5位のダビド・フェレールとの差はわずか60点となり、いよいよトップ5入りが視野に入ってきた。

 さらに、ツアーファイナルズの出場権争い(Race to London)では4255点で、6位から5位に浮上し、初出場に向けて好位置につけている。ただし、錦織から11位のグリゴル・ディミトロフ(3405点)まで、ポイントが接近しており予断を許さない。今週はマスターズ1000・上海大会と、10月最終週にはマスターズ1000・パリ大会があり、ポイントの大きいこの2大会で、順位の変動も十分あり得る。上海大会で、準々決勝進出なら180点、準決勝進出で360点、準優勝で600点を獲得できる。連戦が続く錦織だが、今週の上海で、早期敗退はできない状況だ。

 自らの限界を超えてまた強くなった錦織。今後、残りの大会で大きなケガをすることなく、現在の調子をキープできれば、ツアーファイナルズでは優勝候補のひとりに名前を挙げるべき状況になっているだろう。

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