【テニス】クルム伊達公子の心境の変化。「50歳でもプレイしているかも」 (3ページ目)

  • 神 仁司●取材・文 text by Ko Hitoshi
  • photo by Ko Hitoshi

 約12年のブランクを経て、37歳で再チャレンジを始めたときのクルム伊達は、再びテニスができることに、ただただ喜びを感じていた。

「テニスを楽しむことが、最も大切です。今でも楽しんでいます」

 その根底は、今も変わっていない。世界トップの舞台で戦うことを想像もしていなかった彼女のテニスを支えてきたのも、テニスを楽しむという純粋な心だった。

「4年前にプレイしていた時、41歳でプレイしていて、4回も(連続で)オーストラリアンオープンでプレイするなんて、これっぽっちも思っていなかったんです。いつだってプレイをやめることはありえますよ(笑)。十分すぎるほど。でも、わかりません。もしかしたら、45歳でも、あるいは50歳でもプレイしているかもしれません」

 現役続行に意欲を示す2012年シーズン、41歳でツアーレベルの体力をキープするのは、もちろん困難を極める。しかし、何かやってくれそうな期待を抱かせる魅力を今年もクルム伊達は持っている。

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