堀江翔太が「クローザー」と呼ばれるわけ。ワイルドナイツも日本代表も勝利に導く「スーパー特別な選手」 (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

3年ぶりとなる日本代表復帰

「ワイルドナイツが優勝したらMVPでは?」と言われるほど、堀江は強烈な存在感を示している。それほどの活躍ぶりに対し、日本代表の強化担当である藤井雄一郎ナショナルチームディレクターは「彼はちょっと別格。スーパー特別扱いです。ジェイミー(・ジョセフHC)もずっと気にしていた」と正直に吐露した。

 堀江自身もリーグワン開幕前、「そろそろ日本代表にいかな、あかんですよね?」と話していた。その言葉どおり、堀江は今年5月、2019年ワールドカップ以来となる日本代表候補に名を連ねた。

 久しぶりの代表活動に向けて、堀江はこう語る。

「選ばれたことは光栄です。秋はわからんけど、春は参加することにしました。出せるもの出して、100パーセント日本代表にコミットしたいかな。若い選手がいるなかで勝ち残っていきたい」

 2023年フランスW杯から、代表スコッドは31名から33名に増加する。日本代表でもリーダー陣のメンター的存在として、堀江はチームに欠かせない存在となりそうだ。

 5月29日のリーグワン決勝戦、ワイルドナイツは国立競技場でリーグ戦1位の東京サントリーサンゴリアスと対戦する。新しい国立競技場で初のプレーとなる堀江は「決勝という舞台で、すごいスタジアムでできるって気持ちが上がると、自分たちのやることを見失ってしまうので、気持ちが上がりすぎないように努めないとあかん」と戒めるように話す。

「僕は最後のトップリーグとか、リーグワンの最初とか、あまり気にするタイプではないです。頑張るだけですね。練習でやってきたことしか出ない。勝とうが負けようが、自分たちがやってきたことを悔いなく出したい」

 やはり堀江は、変わらず自然体だ。

 リーグワン初代王者を決める国立の大舞台、短パンの裾を上げながらドレッドヘアを振り乱してプレーする、独自のスタイルを貫くベテランHOが勝負のカギを握っている。

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