2020.05.11

福岡堅樹、21歳の分岐点。
2019年W杯までつながるスコットランドとの縁

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji


 ニュージーランド代表戦後、日本代表はすぐにヨーロッパに移動。スコットランドの地で3万2000人を超えるアウェーの大観衆の中、福岡はピッチに立った。

「相手が強敵のほうが燃えますし、メンタルも落ち着いていた」

 福岡は試合に集中していた。

 開始序盤、ボール持ったら積極的に仕掛ける福岡は、明らかに調子がよかった。前半、トライこそなかったが、得意のランで積極的に突破を試みる。直前まで雨が降っていた重馬場の芝生のグラウンドでも、低い姿勢から一気にスピードを爆発させる独特の走りは、スコットランド代表にも通じていた。

 日本代表は前半、身体を張ったディフェンスでスコットランド代表の攻撃をしのぎ、どうにか3−11の8点差で折り返す。

 先にトライを取れば......。そう思っていた後半2分、相手の反則から田中がクイックタップで仕掛け、主将WTB廣瀬俊朗が大きくゲインする。さらに素早く左に展開すると、ボールは五郎丸から福岡へ。最後は福岡が相手WTBを振り切り、インゴールに走り込んで10−11の1点差に迫った。