廣瀬俊朗がラグビー選手へ提言。「今はインプットのチャンス」

  • 松瀬 学●文 text by Matsuse Manabu
  • 齋藤龍太郎●写真 photo by Saito Ryutaro

――新リーグの印象は。

「思ったより、プロ化にいかなかった気がします。まあ、ゆっくりとですけど、プロ化には向かうんでしょうから。その準備を、(日本協会の)彼らは粛々と進めてくれるんじゃないかと。自分自身も、プロ化のメリット、デメリットを調べきれていないので、一概にプロ化になってほしいとは言い切れないですね」

――経営学も勉強したし、廣瀬さんが新リーグのチェアマンになったりはしませんか。

「ははは。今は何も言われてないので。現実的じゃないですね」

――でもラグビーを好きですよね。そもそも、何のためにラグビーをやっていたんですか。

「ラグビーを好きだったのが、すっごく大きいですね。あとは知らない世界にいけるし、みんなと何かをつくっていく楽しさがあった気がします」

――未曾有(みぞう)の状況です。こんな時の生きる上でのポイントは。

「次世代に何を残せるかが一番、大きい気がします。価値観も、ですが。今までの"あたりまえ"ってなんやろうということを考えるきっかけになるでしょう」

――最後に、新型コロナに負けないためには。

「自分の体調をしっかりと管理して、いまできることに集中して、将来の楽しみのために準備するという感じですかね」

――とくにラグビー選手へのメッセージは。

「まったく一緒です。できることをやる。100%やる。将来のため、自分に投資してほしい。いろんな意味で」

 静かな語り口に、チャレンジングな人生から得た人ならではの自信がにじむ。要は、人間力なのだ。ラグビーがないからこそ、ある時のありがたみを思う。ホンモノのリーダーの会社のコンセプトにはこう、ある。

<可能性をひらく、世界をひらく。>

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