廣瀬俊朗がラグビー選手へ提言。「今はインプットのチャンス」 (4ページ目)

  • 松瀬 学●文 text by Matsuse Manabu
  • 齋藤龍太郎●写真 photo by Saito Ryutaro

――東京オリンピックも1年延期となりました。オリンピックの7人制ラグビーの戦いも見られなくなりました。ラグビー界を盛り上げるにはどうすればいいのでしょうか。

「この時期、どうやってラグビー界を盛り上げるのかは、そこまで考えていないですけど。いま、振り返り映像などもずっと流しているじゃないですか。いずれにしろ、次の準備だと思うんですね。コロナの問題が終わったあとの自分の世界観みたいなものをちゃんと勉強して、どういう価値やニーズがあるのかと考えて。そのあたりをちゃんと準備して、この問題が終息した時に、ボンと打ち出せるかどうかが大事だと思います」

――ラグビーがある生活って幸せですよね。

「何のためにラグビーをするのかを改めて考えるべきでしょう。選手だったら、ラグビーをやめたら、自分をどうやって表現するのか。そういうことを考える時期です。ラグビーがある幸せは、ファンのみなさんも感じるだろうし、選手も感じるでしょう。日常に対する感謝みたいなものを感じるいい機会だという気がします」

――トップリーグはコロナが終息すれば、来年1月に開催される方向ですね。

「そこで再開されるとなると、選手のモチベーションはすごく高いと思うので、試合自体のクオリティも高くなると思います。なんかこう、プレーできる喜びを表現してくれると思う。楽しみです。一回、ラグビーから離れてしまうお客さんもいると思うので、そこ(トップリーグ開催)に向けて、1月からなら、12月ぐらいから、どうマーケティングして、どうプロモーションしていくかというところのプランがすごく重要かなと思います」

――リーグの機運醸成ですね。何かアイデアありますか。

「う~ん。考えてなかったなあ。ははは。協会も考えているでしょうけど、コンセプトをキーワード化して、みんなでそれをどんどん発信して、あとはもう、ファンを一緒に巻き込んでいけるといいんじゃないですか。イベントもそうですが、プロモーションですね」

――ラグビーW杯の時のスクラム・ユニゾンの参加国のナショナルアンセムのようにチームソングを歌うのってどうですか。各チームに歌ってありますか?

「結構、各チームにできているんじゃないですか。それもあってもいいかもしれません。選手とファンが一体となることができれば面白い気がします」

――そういえば、来年秋には新リーグが発足します。時期やつくりの軌道修正もあるかもしれません。

「どうなんでしょうか。世界のラグビーカレンダーもコロナの影響で変わるかもしれないじゃないですか。どうなるんかいなという気がしますけどね」

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