日本代表の異色ラガーマンに家はなし。
全国でステップ対決を実施中

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji


 男子セブンズ日本代表は大会ごとに世界各地を転戦し、その合間に東京、熊谷、大分、沖縄などで合宿を行なうため、年間200日以上はホテル住まいである。そこで林は、スーツケースに練習着やパソコンなど必要なものだけを詰めて、衣替えで実家に戻る以外は定まった家に住まない「アドレスホッパー」生活を始めることにした。

「僕は所属(のチーム)がないので、行く先々に泊まって家を持たずに生活しています。不便がないことはないですが、帰宅するための移動時間もないので、効率よくて済みますね」

 セブンズのプロ選手となった2018年当時は、1年後に開催されるラグビーワールドカップに向けて盛り上がってきた時期。オリンピック競技ながら、セブンズに注目が集まることはほとんどなかった。

 そこで林は「少しでもセブンズを知ってもらうきっかけになれば」と思い、全国のラガーマンと1対1で対決する「全国ステップチャレンジ」という企画を考えた。

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