男子セブンズの中軸、藤田慶和と松井千士は「4年前の悔しさ」をバネに (4ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji


 藤田は「昨年の2月頃は最初、走れなくて使い物にならなかった」と言うが、体重を3kgほど落として90kgほどに絞り込み、セブンズでの豊富な経験を生かしてゲームコントローラーとして活躍した。「目標としていたワールドカップに出場できなかったことは残念でしたが、オリンピックにチャレンジする機会をいただき、岩渕HCには感謝しています」。今は笑顔でそう語る。

 昨年度、最後の2大会でエース級の活躍を見せた松井は言う。

「僕は15人制ラグビーの代表を目指していたわけではないが、岩渕HCが期待してくれているし、チームとして求められていることがあったので、セブンズを真摯にやりたいと思った」

 迎えた今シーズン、男子セブンズ日本代表は「ワールドシリーズ」のコアチーム(優先的に前大会に出場できる15チーム)から降格してしまった。

 それでも、再昇格に向けて南米で行なわれた2大会では、見事に総合優勝を果たした。優勝したウルグアイ大会決勝での延長戦、キャプテンの松井は勝負を決めるトライを挙げ、一方の藤田は見事に大会MVPに輝いた。

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