男子セブンズの中軸、藤田慶和と松井千士は「4年前の悔しさ」をバネに (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji


「悔しさは今も、心の中にあります。オリンピックは観に行くものではない。出場してメダルを獲らないと意味がない。(チームが)4位になっても、100%、心の底から応援できなかった。先ばっかり見て失敗した自分がいました」(藤田)

 リオ五輪が終わったあと、ふたりは再び15人制ラグビーに専念した。しかし、藤田はパナソニックやサンウルブズ、そしてジェイミー・ジャパンでもプレーしたものの、福岡堅樹(パナソニック)やレメキ ロマノ ラヴァ(ホンダヒート)、松島幸太朗(サントリー)らとのポジション争いに勝つことはできなかった。

 松井は同志社大を卒業したあと、強豪サントリーに入団。1年目から活躍したが、シーズン途中で大ケガを負い、2年目も肉離れを繰り返すなど、なかなか思うように結果を残すことができなかった。

 それでも、男子セブンズ日本代表を率いる岩渕健輔HC(ヘッドコーチ)は、ふたりの能力を高く買っていた。オリンピックまで残り1年となった昨シーズン終盤、世界を転戦する「ワールドシリーズ」にふたりを招集した。

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