男子セブンズの中軸、藤田慶和と松井千士は「4年前の悔しさ」をバネに (2ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji


 藤田は東福岡時代、花園3連覇に貢献した「怪物」だった。高校3年生で7人制日本代表デビューを果たし、18歳の早稲田大1年時にエディー・ジャパンにも選出。現在でも15人制ラグビーの最年少キャップ記録保持者である。

 一方、松井も常翔学園時代に花園を制している高校のスター選手。同志社大3年時の4月には、20歳で15人制ラグビー日本代表として初キャップを得ている。

 攻撃的なランが武器のふたりはリオ五輪時、セブンズ日本代表候補として最終メンバーの座を争った。しかし、寸前のところで12人に入れず、バックアップメンバーとして帯同することになる。結局、最終メンバーにケガ人は出ることなく、ふたりがリオのピッチで自慢のランを見せることはなかった。

 当時のことを、ふたりはこう振り返る。

「あと一歩のところまで行ったにもかかわらず、お客さんと一緒の立場で試合を観ることになって悔しかった。鮮明に覚えています。大学生の時は、勝てなかったり、自信がなかったり、メンタルが追いついてなかった。メディアにもたくさん取り上げてもらい、浮き足立っているところもあった」(松井)

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