トップリーグで輝くルーキーたち。
新人賞争いで先頭を走っているのは?

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji


 元力士を父に持つ奈良出身の竹山は、御所実業高の名将・竹田寛行監督が唯一、頭を下げて勧誘したという逸話を持つ。高校時代は7人制ラグビーの全国大会「アシックスカップ」と、「花園」こと全国高校ラグビー大会で準優勝を果たした。帝京大でも1年生からWTBのレギュラーとしてトライを重ねて、大学選手権の7〜9連覇に貢献した逸材だ。

 高校時代から竹山は、ラグビー理解度・コミュニケーション能力に長けていた。まるで5年〜10年、トップリーグでプレーしている選手かのようだ。トライの決定力もさることながら、決して無理をせずに味方選手を使ったり、裏のスペースにキックを使ったりと、相手の嫌なプレーに徹することもできる。

 7人制ラグビーで東京五輪出場を目指しているWTB福岡堅樹(パナソニック)と比べてしまうと、タッチライン際5メートルの幅を突破したり、相手の守備の厚いところを自ら打破してトライを挙げるというタイプではない。ただ今後、個人で状況を打破できるようなスピードとステップに磨きをかければ、日本代表入りも近いだろう。

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