田村優が学生SOに助言「自分ならトップリーグの下位チームを選ぶ」 (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

 しかし、大会終了後に「日本代表で今後もプレーするのか?」と聞かれると、田村は「ノーコメントでお願いします」と語っている。「日本代表は生半可な状態で行くものではない。自分が100%の状態で、なおかつ求められている状態じゃないと、無理だと思う。僕に決める権限はない」。

 その一方で、ジェイミー・ジョセフHCの続投が決まった今後の日本代表のSOに関しては、「外国人選手になる可能性が高いのでは?」という私見を述べた。その意図は、「トップリーグチームは勝たないといけないので、海外から外国人選手を連れてくる。だから、日本人の若いSOが育っている感じがあまりない。埋もれちゃっているので、かわいそう」と答えた。

 さらには、現在大学生のSOに対し、このようなアドバイスも送った。

「僕はたまたま当時のNECにSOがいなくて、辛抱強く使ってもらった結果、ジャパンに選ばれたのでラッキーだった。僕が今、大学生だったら、トップリーグの一番下の出られそうなチームを選んで経験を積みます。やっぱり試合に出ないと(代表に)目をつけられない」

 今後はまず、1月12日から始まるトップリーグに全力を注ぐ。今シーズンからベテランSH(スクラフハーム)田中史朗も加入し、日本代表のハーフ団がキヤノンを引っ張る形だ。

「ここから3年が、絶好調の年齢になると思います。僕はまだ、ラグビー人生で日本一を手に入れていないので、絶対に(日本一のタイトルを)取りたい!」

 そして、ワールドカップの影響でラグビーファンになった子どもたちに向けて、田村はこう語る。

「僕はラグビーが好きでやっています。スポーツはやっぱり、楽しむことが最初。(トップリーグはラグビーを)始めるきっかけにはもってこいなので、ぜひ、僕とフミさん(田中)を見に来てほしい!」

 田村の夢は尽きない。

「これからまた、新しいチャレンジもするつもり。好きなところで、気の向くままに、好きなところで大好きなラグビーをしたい」

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