エディー語録はピリッと辛口。でも、その内容はウィットに富んでいる (2ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

 南アフリカ代表との決勝戦でも先発する23歳のサム・アンダーヒルと21歳のトム・カリーの若いFL(フランカー)コンビについては、「彼らは身体が傷つくことを顧みず、相手を切り裂き、我々の先頭に立ってディフェンスをする。ふたりを『カミカゼ・キッズ』と呼んでいます」と高く評価。今大会での彼らの活躍は、イングランド代表を決勝に導く原動力になっている。

 神戸で行なわれた予選プール2戦目・アメリカ代表戦のあと、No.8(ナンバーエイト)ビリー・ヴニポラが足首を痛めると、「神戸牛を食べ過ぎたのだろう」とコメント。危険なタックルを受けたキャプテンCTB(センター)オーウェン・ファレルに対しては、「彼の鼻の一部がどこかに行きました。誰かが見つけてバーベキューにしたのかもしれません。でも、彼にはもう妻子がいるので心配はないでしょう」と冗談を飛ばした。

 台風19号の影響で予選プール最後のフランス代表戦が中止になると、イングランド代表は宮崎でミニキャンプを行なうことにした。その時もジョーンズHCは、「私たちは宮崎牛の消費者です。今回はビリー(・ヴニポラ)にも少し食べさせてもいいでしょう」と笑いを誘った。

 大分で行なわれた準々決勝・オーストラリア代表戦の前には、「後ろに丘(石垣原の戦い跡地)が見えますね? サムライが住んでいたところです。戦うたびに生き延びる人もいれば、死ぬ人もいました。(私たちのチームにはメンバーの)23人。さらに洞穴(メンバー外)には8人います」とコメント。選手たちをサムライに例えて士気を高めた。

 そのオーストラリア代表戦では、SO(スタンドオフ)ジョージ・フォードを先発から外し、ファレルを10番で起用した。「フォードを控えに落としたのか?」と聞いたイングランド記者に対し、ジョーンズHCはちょっと怒り気味にこう答えた。

「外してなんかいません。彼の役割を変えただけです。あなたは報道のやり方を変えたほうがいいのでは? ラグビーは変わった。現代ラグビーは23人でやるものですよ。あなたも現代ラグビーに参加しに来てください。メールをいただければ招待状をお送りします」

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