「ハカ」のルールをオールブラックスの若きエースが教えてくれた (2ページ目)

  • photo by Teppei Hoshida
  • interview &text by Yuko Nobe

──日本代表のSH(スクラムハーフ)の茂野海人選手とはオークランド代表で一緒にプレーしていました。

カイトですね! もちろんよく知っていますよ。カイトとはオークランドで一緒にプレーしていて、トーナメント(ITMカップ=現Mitre10カップと呼ばれる州代表選手権)を戦いました。僕たちのチームは最後に負けてしまったけど、2015年に決勝戦まで進みました。カイトはいつもハードワークしていて、ひたむきで見習うべき選手でした。今年のスーパーラグビーの(自分が所属する)ブルーズ対(茂野選手の)サンウルブズ戦で久しぶりに会って話したんですけど、彼が日本代表としてワールドカップに出場するのをうれしく思います。半年前はまだ代表に選ばれるかどうかという状況でしたが、スーパーラグビーで実力を証明して、今や日本のナンバーワンのSHです。彼が努力の人だということを知っているので、それに値すると思います。

──セブンズ(7人制ラグビー)のニュージーランド代表で2016年リオオリンピックにも出場しました。実は今回の日本代表にもオリンピックで対戦した3人の選手(FL徳永祥尭選手、WTB福岡堅樹選手、レメキ・ロマノ・ラヴァ選手)がいるんですよ。

そうなんですか? それは知らなかったけど、もし日本代表と対戦することがあれば楽しみですね!

──ラグビーはいつから始めたのですか。ずっと同じポジションをしていたのでしょうか。

ラグビーは8歳の頃、はじめました。最初はSO(スタンドオフ)をやっていたんですけど、10代の頃からWTB(ウィング)もやるようになって、だんだん自分がWTBの方が面白いと思うようになりました。多分、走るのが好きなんだと思います。

──オールブラックスは試合の前に戦いの踊りである「ハカ」を披露しますよね。選手にとってハカとはどういう意味がありますか。

とても特別で大切なものです。ハカには僕たちのマオリの文化であったり、家族であったり、色々な意味が込められています。もちろん、オールブラックスとしてハカを踊ることは名誉でもあります。トレーニングの時にチームのみんなで練習をしますし、キックオフの前にハカを披露することで、僕たちオールブラックスがチームとしての団結力がさらに高まるような気持ちがして、気合いが入ります。観客の皆さんには、僕たちの文化を知ってもらうという意味でも、最初から最後まで注目してみてほしいなと思います。

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