日本の予選プール突破なるか。
スコットランドは控え中心でこれだけ強い

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji
  • photo by AFLO

 前半序盤は拮抗した雰囲気だったが、前半13分にヘイスティングスが先制トライを挙げると試合は動き打出す。前半17分にもロシア代表のキック処理のミスをついてヘイスティングスがトライ。さらに、その4分後にもホーンが相手のパスをインターセプトしてトライを挙げ、前半を21-0で折り返した。

 スコットランド代表としては、あと1トライでボーナスポイント。それを阻止すべく、ロシア代表の反撃に期待したが、すでに抗う力は残っていなかった。後半4分、相手のキックをキャッチしたグラハムがカウンターを仕掛けると、50メートルほど走って最後はホーンがトライ。スコットランド代表が4トライ目を挙げて、ボーナスポイントを獲得した。

 その後は、すべての局面でロシア代表を上回るスコットランド代表の一方的な展開となる。ホーンがハットトリックを決めるなど、後半だけで6トライ。結果、61-0でスコットランド代表が大勝し、勝ち点5を獲得した。プレイヤー・オブ・ザ・マッチには、8つのゴールと2トライを決めて合計26得点を挙げたヘイスティングスが選出された。

 ロシア代表は4連敗となったが、リン・ジョーンズHCは胸を張った。

「準備期間の少ないなかで、選手たちはよくやってくれた。ロシア代表としては大きな成果を得て、ステップアップしたと思う。国を代表する誇りを持って戦っていた。ロシアのフィジカルのポテンシャルは無限大。これからもっと成長していく」

 一方、スコットランド代表のホーンは、ボーナスポイントを獲得しての勝利に胸をなでおろした。

「勝ち点4だと、日本代表戦が難しくなるところだった。だが、やるべきことをやって勝ち点5を取れた」

 現在、予選プールAの順位は、1位=日本代表(勝ち点14)、2位=アイルランド代表(勝ち点11)、3位=スコットランド代表(勝ち点10)。アイルランド代表は10月12日に格下のサモア代表(4位/勝ち点5)と対戦する。

2 / 3

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る