ラグビー姫野和樹が語る「大事なのは、チームに情熱と愛情を注ぐこと」 (2ページ目)

  • photo by Takemi Yabuki[W]
  • composition&text by Kai Tokuhara

――そして迎えた今回のワールドカップ。姫野選手にとって初の大舞台となりますが、どのような思いで本大会に臨みますか?

前回大会、日本代表が南アフリカ代表に勝利した試合を大学の寮で観たときに、心から感激したと同時に「次は僕らが!」という思いが湧き上がりました。あれから4年、こうして実際に出場できることをすごく光栄に思いますし、再び日本のラグビーが世界で勝負できることを示す絶好のチャンスだと捉えています。チームとしてはベスト8という目標を掲げていますが、さらにその上をめざせるように頑張っていきたいですし、僕個人としてはMVPを取るくらいの強い気持ちで臨みたいです。

――姫野選手が考える、「チームの士気を高める」ために最も必要なこととは。

ラグビーは個の力では絶対に勝つことができないスポーツ。だからこそ何より大事なのが情熱、愛情を持ってチームと向き合うこと。僕自身、代表でもクラブでも常にそれらをチームに与えられるようにプレーすることを心がけていますし、みんなでお酒を飲んだり食事しながら結束力を高める時間もすごく大切にしています。自分たちが愛せないチームは、ファンからも愛されませんので。日本代表で言うと、まずは選手個々が桜のジャージにすべてのプライドをかけること。それができて初めて、日本の皆さんの心を動かすようなプレーができると思っています。

(つづく)

PROFILE:姫野和樹(Kazuki HIMENO)
1994年7月27日生まれ、愛知県出身。187cm・108kg。ポジションはナンバーエイトやフランカーを務める。中学でラグビーを始め、地元の春日丘高校から大学ラグビー屈指の強豪である帝京大学を経て2017年にトップリーグ・トヨタ自動車ヴェルブリッツに加入。初年度から主将を任され、新人賞とベスト15をダブル受賞。将来の日本代表を背負って立つ存在として期待されている。

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