日本代表、サモア戦はダブルキャプテン。リーチの負担減で必勝態勢へ

  • 齋藤龍太郎●取材・文・撮影
  • text & photo by Saito Ryutaro

 連日、日本全土のみならず世界各国を沸かせているラグビーワールドカップ。9月28日、「静岡の歓喜」と銘打たれることとなった日本対アイルランド戦で、その熱は沸点に達した。

右手を挙げて、観客からの声援に応えるリーチ マイケル右手を挙げて、観客からの声援に応えるリーチ マイケル

 この一戦で日本代表が仕掛けたのは、奇襲でも奇策でもなかった。優勝候補の一角アイルランドを相手にスクラム、タックル、ブレイクダウンなどあらゆる面で上回り、あくまでも正攻法でひざまずかせた。

 言わば、「真っ向勝負」で日本代表は勝利をつかんだわけだ。

 10月3日。2日後に対戦するサモア代表について、日本代表のメンバーを発表したジェイミー・ジョセフHC(ヘッドコーチ)はこのように語った。

「サモアはスコットランドに負けて(9月30日、0-34で敗戦)、かなりつらい思いをしています。そうなると、チームの結束力がより高まると思っているので、真っ向勝負の、かなりフィジカルな試合になると思っています」

 チーム開幕戦でロシアを34-9で一蹴したサモアは、身体的にフィジカルの強い、サイズにも恵まれたチームだ。スコットランドには完敗したものの、自慢のフィジカルの強さを活かして6トライを重ねたロシア戦の方がチームとしての実像をより正確に示しているだろう。

 そんな相手に対し、ジョセフHCは「真っ向勝負」をすると言い切った。日本代表はサモアのフィジカル、サイズに対し正々堂々ぶつかると宣言したのだ。アイルランド戦がそうであったように、である。

 開幕戦から2戦連続で先発し、アイルランド戦のプレイヤー・オブ・ザ・マッチに選ばれたHO(フッカー)堀江翔太に代わってサモア戦で2番を背負う坂手淳史は、それに同調するように語った。

「フィットネスやフィジカルは、世界のどこにも負けないという自信があります。長い時間をかけてみんなで準備してきました」

 アイルランド戦に続いて2戦連続で先発FB(フルバック)を任された山中亮平も同じ姿勢を見せた。

「サモアとはフィジカルのバトルになります。まず接点で負けないことを今週1週間意識してやってきているので、そこの勝負で勝ちたいと思っています」

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