「エコパの歓喜」は後半無失点。攻守の細部を分析すると勝因がわかる (4ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji
  • 齋藤龍太郎●撮影 photo by Saito Ryutaro

 リーチもNo.8(ナンバーエイト)アマナキ・レレィ・マフィの負傷で想定より早い前半30分からの出場となったものの、献身的なプレーでチームを引っ張った。「すごく選手たちががんばっていたので、(自分も)ボールキャリーとタックルでガンガン行こうと覚悟を決めていました」(リーチ)。

 日本代表はアイルランド代表を撃破してプールAで首位に立ち、決勝トーナメント進出も現実味を帯びてきた。また、史上初めて世界ランキングを8位に上げた。

 ただ、大会は終わっておらず、まだ何も成し遂げていない。リーチが「喜ぶのは30分だけ」と言えば、福岡も「この先が大事。前回大会の経験からわかっているので、冷静に次に臨みたい」とサモア代表戦を見据えた。

 この日の勝利は、「エコパの奇跡」「エコパの歓喜」「静岡の衝撃」と呼ばれるようになるだろう、プレイヤーオブザマッチは堀江が選ばれたが、先発15人だけでなく、ベンチメンバー、相手分析や練習相手となったメンバー外、そしてコーチングスタッフ......まさしくスローガンどおり、「ONE TEAM」での勝利だ。

 2017年秋の試合から、ジェイミー・ジャパンのチーム内MVP「ソード賞」には日本刀が送られている。このアイルランド代表戦はもちろん、スタッフも含めた「チーム全員」が選ばれた。

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