ラグビーW杯まで4カ月。
激戦ポジションで代表に選ばれるのは誰か?

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

 アジアで初めて行なわれるラグビーワールドカップまで、残り4カ月を切った。9月20日に開幕する世紀のビッグイベントに向けて、日本代表選手はどのような日程で決まっていくのか、さらには競争の激しいポジションはどこなのか――。今後のセレクションスケジュールを整理してみよう。

競争の激しいバックローで主軸を担うアマナキ・レレィ・マフィ(中央)競争の激しいバックローで主軸を担うアマナキ・レレィ・マフィ(中央) 日本代表候補選手たち約60名は、スーパーラグビーのチーフス(ニュージーランド)でプレーするWTB(ウイング)アタアタ・モエアキオラを除き、日本を本拠地とする「サンウルブズ」と、特別編成チーム「ウルフパック」の2チーム体制で、今年2月から合宿や試合を重ねてきた。

 8カ月にわたる強化は、世界でも異例の長さである。ワールドカップの最終スコッド31名(FW18名、BK13名と予想される)の登録期限は9月2日。その直前まで、日本代表候補選手たちの競争は続く。

「まだまだ時間はある」と、日本代表を率いるジェイミー・ジョセフHC(ヘッドコーチ)は言う。ただ、ひとまず6月でメンバーは大きく絞られるだろう。

 6月9日から28日まで、宮崎・シーガイアで日本代表合宿が行なわれる。ワールドカップに向けた日本代表第3次トレーニングスコッド(RWCTS)およびナショナル・デベロップメント・スコッド(NDS)約60名のなかから、35~40人ほどが選出される予定だ(合宿メンバーは6月3日ごろ発表予定)。

 代表候補選手の参加するサンウルブズでの活動と平行して、ジョセフHCはウルフパックで「選手全員を試す」と公言していた。3月から5月にかけて、ウルフパックはスーパーラグビーのBチームなどと6試合を敢行。初戦こそハリケーンズBに敗れたが、その後は危なげなく5連勝して全日程を終えた。

「6試合のうち5試合勝つことができたので、点数は10点中7点。新しい選手を育成することができた。各ポジションの層を厚くすることもでき、ポジション争いが激化していることはいいこと」

 ジョセフHCはウルフパックの成果をこう総括した。

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