堀江翔太が復活アピール。スクラムには「15年時より今のほうが強い」 (2ページ目)

  • 松瀬 学●文 text Matsuse Manabu
  • 齋藤龍太郎●写真 photo by Saito Ryutaro

 日本代表キャップ(国別対抗出場数)「58」を誇る33歳ならではの嗅覚、視野の広さ、柔らかい動き。あれもサインプレーかと聞かれ、堀江は「とっさにです」と笑った。

「(ライン際に)残っていたのは自分の判断です。トライをとった瞬間? ま、トライをとれてよかったぐらいの感じでした」

 堀江は昨年9月に所属先での練習中に右足首を痛め、秋のニュージーランド戦、イングランド戦の日本代表メンバーから外れた。昨年11月末に手術し、リハビリに専念していた。2月の代表候補の合宿には参加し、ウルフパックとしてのニュージーランドでの第1戦(3月29日)のハリケーンズB戦に途中出場し、第2戦(4月5日)のハイランダーズB戦、そして、この日の試合に先発出場した。

 ケガで試合から遠ざかっていたからか、この日のプレーにはラグビーを楽しんでいる風情が漂っていた。右足を心配すれば、「順調な感じです」と応えた。

「足は治っています。からだの調子とか、ラグビー勘という部分も、よくなってきています」

 ウルフパックはこの日、キックオフ直後、ハンドリングミスからトライを許したが、その後は効果的なキックを織り交ぜ、15人が連動した動きを見せた。攻めにリズムをつくったのは、なんといってもスクラム、ラインアウトの安定があったからだろう。

 SH(スクラムハーフ)の流大(サントリー)は「あれだけセットピース(スクラム、ラインアウト)でドミネート(支配)してくれると、ゲーム運びがすごくやりやすい」とフォワード陣の健闘に感謝した。

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