2018.01.15

「今季いちばん怒られた男」が
悔しさをバネに、サントリーV2に貢献

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

「(ひとつ外にいたCTB)村田大志さんが(グラバーキックのサインを)コールして、それにギッツ(ギタウ)も僕も連動して動き、僕の前にたまたまボールが転がってきた。(お互いに)コミュニケーションが取れていたからこそのトライです」(中村)

 さらに中村は前半33分、ボールキャリアとしても強さを発揮する。そのプレーがチャンスのキッカケを生み、決勝点となったWTB(ウイング)江見翔太のトライへと結びついた。

 そして印象的だったのが、後半33分。6分間にわたる約40次にもおよぶ連続攻撃の中心選手として落ち着いたゲームメイクを見せ、それが試合の流れを大きく決めた。帝京大時代から鍛えてきたフィジカルをどう生かすか――サントリーに入社して4年目、フットワークやボディーコントロールといった細かいスキルを突き詰めてきた成果と言えるだろう。

「勝つチームはディフェンスがいい。しっかり前に出た」

 試合後、サントリーの沢木敬介監督が勝因のひとつとして挙げたように、リーグ最多得点を誇るパナソニックの攻撃を1トライに抑えた点も大きい。

 中村は80分間、常に身体を張り続けた。身長2m・体重100kgを超える相手FWをタックルで仕留め、後半9分には相手SO山沢拓也を倒した後にターンオーバーに結びつけるなど、ディフェンス面でも大きく貢献していた。