さあ花園。東福岡の「飛び級ラガーマン」を止められるヤツはいるか?

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

 今年度も12月27日から1月8日まで、冬の風物詩である「花園」こと第97回全国高校ラグビー大会が大阪・東大阪市花園ラグビー場で行なわれる。東京都と北海道は2校ずつ、大阪府は開催地枠も含めて3校出場するため、計51校が栄光の優勝旗である「飛球の旗」を奪い合う。

卒業後はパナソニックに入団する東福岡の福井翔大卒業後はパナソニックに入団する東福岡の福井翔大 優勝候補の筆頭は、直近10年で6度の優勝を誇るモスグリーンのジャージー、昨年度3冠王者の「ヒガシ」こと東福岡(福岡)だろう。

 11人もの高校日本代表候補を擁する東福岡は、今年度も当然のごとくAシードに選ばれた。春の選抜大会ではU18年代の国際大会に選手8人を呼ばれた影響もあり、準決勝で京都成章(京都)に敗れたものの、夏の7人制の全国大会では貫禄を見せて優勝。今大会の予選でも決勝で小倉を94-0で破り、18年連続28回目の花園出場を決めた。

 昨年の花園でも「モールからのトライは1本もなかった」と藤田雄一郎監督が胸を張ったように、FWもBKもポジションに関係なく、全員でボールを左右に大きく動かすラグビーが東福岡の強みである。

 また、全選手がコンタクトスキル、パススキルともに高い。昨年度はFWの平均体重が100kgを超えていたが、今年度は「少し(体重が)軽くなってもいいからスピードを求めている」(藤田監督)という。

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