世界で戦ってきた吉田義人は、今のラグビー日本代表をどう見ているのか (2ページ目)

  • 斉藤健仁●文・写真 text & photo by Saito Kenji

 今回、やはり2019年に初めてアジアそして日本でラグビーワールドカップが開催されることが決まったことや、編集の方の熱意に打たれたことがとても大きかったですね。

加えて僕は、明治大学で指揮をしていた恩師の北島忠治監督が94歳まで長生きされたので、僕もそれくらい、できれば100歳まで生きられればと思っているのですが、いまちょうどその半分くらいの48歳です。それで人生半ば、半生を振り返るよいタイミングじゃないかと思ったこともありました。
 
――タイトルの"矜持(きょうじ)"にはどんな思いが込められているのでしょうか?

 2009年に母校である明治大学ラグビー部の監督に就任した時の記者会見で僕の第一声が、「明治の矜持を取り戻すために吉田義人は来た」と発言させていただきました。

多くの明治大学のラグビーファンの期待を背負っているという思いがあって発した言葉だったのですが、その時から、今でもとても大切にしている言葉です。ですから、『矜持』を本のタイトルに決めました。

――多くのスポーツファン、ラグビーファンが吉田さんの話に関心を持っておられると思いますが、ご自身はどのような方々に読んでもらいたいですか。

 まず、子供を愛してやまないお父さん、お母さんに読んでほしいですね。いずれ自分の子供を世界にチャレンジさせたいという時に、なにかヒントやきっかけになるものになればいいなと思っています。もちろんなにかに挑戦しよう、世の中に貢献しようという気概や目的を持っている人達にも読んでもらいたい。僕自身が、実際に常にいろんなことにチャレンジしてきたので、この本を読んでさらにやる気を感じ、活力を持ってもらうことができれば嬉しいですね。

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