ラグビー日本代表のスーパーサイヤ人、
レメキが世界選抜戦でパワー炸裂

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

 世界的な評価を得たレメキは、そのまま7人制で東京五輪を目指すかと思われた。だがリオ五輪後、今後しばらくは15人制に専念する意向を固める。「オリンピックにも出られたので、次はワールドカップに日本代表として出たい」。2015年W杯での日本代表の活躍ぶりがレメキの心を刺激したという。

 そして昨年秋、ニュージーランド出身のジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC)が就任すると、レメキは15人制で初めて日本代表に選出される。すると、秩父宮でのアルゼンチン戦、さらにヨーロッパ遠征でのジョージア戦でトライを挙げる大活躍。新生ジャパンのエース候補にさっそく名乗りをあげた。

 しかし、好事魔(こうじま)多し......。2トライを挙げたジョージア戦のラストプレーでタックルに行こうとしたとき、レメキは左ひざ前十字靱帯断裂の大ケガを負ってしまう。

 サンウルブズの一員としてスーパーラグビーでのプレーも望んでいたが、それも叶わず。すぐに遠征先から帰国して手術を行ない、リハビリの日々を送ることになった。だが、ラグビーができずに苦しい間も、レメキは常に前向きな姿勢を貫き、「ずっと一緒にいられなかったから、家族サービスができました」と当時を笑って振り返る。

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