ラグビー日本代表に現れた「女子高生トリオ」はW杯で世界と戦えるか (2ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

 3人の中で最もワールドカップに近いのは津久井だ。ボールさばきのよさに有水剛志HC(ヘッドコーチ)が惚れ込み、昨年11月のW杯予選では、16歳で9番をつけて代表デビューを果たしてW杯出場権獲得にも寄与した。さらに、6月の欧州遠征でも3試合(うち1試合先発)するなど、17歳ながらバックスの中心選手のひとりへと成長した。

 今回の香港との試合にも後半10分から出場。得意の球さばきだけでなく、SHの位置からの正確なハイパントを何度も蹴り、さらに、大きな相手の上半身にタックルして倒すなど非凡なところを見せた。津久井本人は「練習していたキックはいい当たりでした。状況判断はまだまだ」と述べたものの、有水HCは「野田夢乃(立正大2年/アルカス熊谷)といい意味で競争している。今日のゲームに関しても、津久井のいいところが出た」と手放しで褒めた。

 5歳でラグビーを始めてからSH一筋。身長152cmとチーム最小の津久井が憧れるのは、男子の日本代表で、初のスーパーラグビープレーヤーとなったSH田中史朗だ。パナソニックワイルドナイツは群馬県太田市に練習場を構えるため、「地元が同じ(群馬)ということもありますし、田中選手のようになれるように頑張ります!」と笑顔を見せた。

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