五郎丸歩の美しいシナリオ。ヤマハ初優勝の先にはW杯が待っている (5ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

 その五郎丸の言葉に対し、清宮監督はこう語気を強める。

「五郎(丸)が帰ってきて、ヤマハが(トップリーグで)優勝するシナリオが書ければ非常に美しい。ヤマハが日本一になれば、そのチームからふさわしい選手が日本代表になる」

 そして最後に、五郎丸は今の心境をこう語った。

「ワールドカップが終わって内側から湧いてくるものは、ちょっと少ない部分があった。ただ、海外に行ってまたフレッシュな状態で戻ってきたので、内側から湧いてくるものがたくさんある」

 8月18日、五郎丸にとって2シーズンぶりのトップリーグが開幕する。「2015年ワールドカップ時のパフォーマンス以上のパフォーマンスをしたい」。日本に復帰した五郎丸は、いつになく雄弁だった。

 パスやランを多用する「新ヤマハスタイル」というスローガンを掲げ、トップリーグ初制覇を目指すヤマハで、五郎丸は新しい姿を見せることができるか――。身体の強さや代表キャップ67を誇る経験値は色あせることなく、ジェイミー・ジョセフが率いる現在の日本代表にも欠かせない要素となろう。

 トップリーグでの活躍の向こうには、ふたたび桜のジャージーとワールドカップが待っている。

■ラグビー 記事一覧>>

5 / 5

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る