スーパーラグビー開幕。サンウルブズがW杯の日本代表強化に直結する (2ページ目)

  • 斉藤健仁●文・写真 text & photo by Saito Kenji

 しかも、サンウルブズにはサモア、アルゼンチン、アメリカ、南アフリカといった各国の代表を経験した選手もおり、日本代表の強化を目的に結成されたチームだったはずが、昨年においてはサンウルブズ=日本代表という状況ではなかった。

 それでも昨年、キャプテンを務めたHO(フッカー)堀江翔太、CTB(センター)立川理道、WTB(ウィング)山田章仁ら、ワールドカップで南アフリカを倒した日本代表戦士たちが、文字通り体を張ってチームを引っ張った。そして、ファンの声援を背に、ホームで記念すべき1勝を挙げたことは、日本ラグビー界にとって大きな一歩となった。

 2年目を迎えようとしているサンウルブズは、昨年と大きく違う点がある。それはサンウルブズのメンバーが53人に増え、そのうち34人が日本代表経験者で、残りも1人を除く18人が、今後、日本代表になれる、もしくは日本代表になる意思を持った選手ということだ。昨年までスーパーラグビーの他チームに所属していたSH(スクラムハーフ)田中史朗、FB(フルバック)松島幸太朗といった日本代表の中軸メンバーもサンウルブズでプレーすることになった。

 つまり、今年はサンウルブズ=日本代表という形が実現したというわけだ。

 サンウルブズの53名、そして2月18日に強化試合でサンウルブズが対戦したトップリーグオールスターズのメンバー、さらに現在、サンウルブズ以外のスーパーラグビー各チームに所属しているFL(フランカー)リーチ マイケル(チーフス/NZ)、FLツイ ヘンドリック(レッズ/豪州)、No.8アマナキ・レレィ・マフィ(レベルズ/豪州)といった総勢70名ほどの選手が、ほぼ2019年のワールドカップに出場する日本代表の中核を担う。つまり2019年の日本代表候補選手と言っていいだろう。

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