2019年ラグビーW杯まで1000日。「今やってほしい5つのこと」 (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

 しかしながら、プロ選手がプレーしていても、トップリーグ自体は企業チームが属するアマチュアである。そのため、宗像(むなかた)サニックス以外、チーム名に地域の名前は入っておらず、他のスポーツと比べてホーム&アウェーの意識が薄い。プロ化をすればそれらが解決する可能性もあるが、現在どのチームも50人前後の選手を抱えており、スタッフや練習場も確保しなければならない問題もあるため、いきなりの実現は難しいだろう。

 それでも1000日後に迫ったW杯開幕までに、ラグビーファンを増やしていかなくてはならない。そのためにはまず、宗像サニックスのように地域名を入れ、ファンが根づくためのホームスタジアムを確立してもらいたい。母体となる企業の本社と練習場の場所が異なるという事情も多々あるが、チームが地域に根ざしていかないと「観るスポーツ」に未来はない。もっと地域のファンを巻き込んでほしい。

 改革が必要なのは、トップリーグだけではない。大学チームが来シーズンから日本選手権に参加しないのであれば、多くの大学は12月中にシーズン終了となる。日本代表の主力選手が「大学時代に本気でやらなければいけない試合は、年間で数試合ほどだった」と語っているように、彼らが真剣勝負する場を増やすことも考えたい。

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