接戦必至の早明戦。どちらも勝負の決め手は「ルーキー」が握っている (5ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

 そのようにして編成された今年の早大を象徴しているのが、ここまで全試合に先発出場しているSH(スクラムハーフ)齋藤直人(桐蔭学園高出身)と、SO岸岡智樹(東海大仰星高出身)の1年生ハーフ団だろう。このふたりは昨年度の花園のファイナリストで、SH齋藤はパスセンスと戦術眼に優れており、SO岸岡はパス・ラン・キックの3拍子が揃った選手だ。

 また、BK陣でも1年生が存在感を示している。高校生ながらU20日本代表に選出された大型CTB中野将伍(東筑高出身)は5試合に先発し、ランの切れ味鋭いFB(フルバック)梅津友喜(黒沢尻北高出身)も6試合に先発出場。この1年生4人は、すでに早大の中核と言えるだろう。

 FW戦で優位に立ち、接点で前に出て、経験豊富な選手たちがゲームをコントロールすれば、明大が優勢となりそうだ。早大は武器とするべきスクラムで優勢に立ち、接点で互角に戦い、若いBK陣が躍動するシーンを増やせば、勝利する可能性も大いにあるだろう。

 5勝1敗同士、伝統と意地とプライドをかけ、大学選手権の行方も左右する大一番の「早明戦」。接戦が予想される今年の一戦は、両チームのルーキーたちがカギを握ることになりそうだ。

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