ラグビー日本代表の新個性。「小兵フランカー」は強豪国にも負けない (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

 ジョージア戦で先発して初キャップを獲得した布巻は、「常に動き続けろ!」という指揮官の期待に応え、190cm以上の選手が揃う相手にタックルしては起き上がり、すぐに次のプレーに備える献身的な動きで勝利に貢献。そしてふたたび先発したウェールズ戦でも、前半37分には布巻の真骨頂ともいえるプレーが光った。

 周りとのコミュニケーションを取りながら前に出てタックルを仕掛け、相手の攻撃を混乱させることによってWTB(ウイング)山田章仁のトライへとつなげたのだ。この試合、布巻は59分間の出場にとどまったが、タックル数は両チーム合わせて2位タイの15回(1位は80分出場したNo.8アマナキ・レレィ・マフィ)。日本代表チームはタックルして起き上がる回数のデータも取っており、それはチーム1位を記録していたという。

 そしてもうひとり、プレー時間はあまり長くはなかったものの、ベンチから3試合に出場したのが松橋である。明治大出身で、今シーズンからリコーに加入してルーキーながらNo.8として先発し続け、トップリーグの前半節9試合で8トライをマーク。トライランキングでは3位、しかもFWの選手ではトップという攻撃力を示し、堂々の日本代表入りを果たした選手だ。

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